地方都市で面会交流に立ち会った思い出

もう、今から20年くらい前のことです。離婚事件でもめて夫の方が家を出て小さな女の子と二人で生活し、妻から子の引き渡し審判や離婚調停等を申し立てられました。私は夫の代理人弁護士でしたが、その事案で、妻(母親)と子供との早期の面会を実現するために、関西の都市で新幹線駅から近いデパートの屋上で母親と子供との面会に立会ったり、もっと遠方の町で、家庭裁判所調査官が父親と子供の生活状況の調査に来るときに、それ立ち会ったりしました。このときは家庭裁判所で話し合っている途中で、母親に子供を委ねることになり、判決も出た後、最終的には非常に順調に父親と子供との面会などが行われるようになり、いい解決ができました。その子がちょうど自分の長女と同じくらいの年齢だったことと、解決までの道のりが大変だったことで良く覚えています。調査立ち会いでも私自身が同じ様な小さな女の子を育てていたので、私の子供扱いも慣れておりまして(子供の世話はよくしていましたから)、そのことが調査報告書にも書いてありました。どちらが子供を育てるべきかという問題のときに、「子供を育てたこともないであろう若い調査官に何が分かるのか?」と感じたことも覚えています。

離婚事件は、どの事件であっても夫婦間の精神的な対立に巻き込まれるので、事件を引き受けた弁護士も精神的に大変です。離婚事件の中でもとくに親権の問題は、一方が満足したら他方は不満、という二者択一の問題なので、双方が納得する解決がつくまでは身をすり減らすような精神的負担を抱えることになります。離婚するときは、離婚に直面しているご夫婦も大変ですし、子供も大変な負担を抱えています。それを、弁護士がつくことで負担を減らしていくのです。早めに弁護士に相談して、少しでも精神的負担を減らしましょう。

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