平成29年(2017年)を振り返って

2017年を振り返ってみると,結果的にいい年であったと思います。一時はとうてい成立が困難と思えた事件が2つ,どちらも途中から一気に話合いが進み合意にいたることができました。裁判に訴えにくく双方の合意でしか解決できない事件で,しかも先の見えない事件は精神的にも苦しいものですが,ご本人の努力や事件の相手の歩み寄りや代理人の協力もあっていい解決をすることができました。やはり物事は話合いで解決することが最善ですし,そのためには双方の歩み寄りが不可欠だと再認識しました。

厳しい争いが数年間続いてきた事件は勝訴的和解で終えることができました。この事件は受任した当初からこの程度の合意がいいと私は思っていたものですが,相手方とその代理人は別の考えを持っており解決が長引きました。事実関係は同じであっても弁護士によって法的な判断が大きく異なっていたことが解決まで長期間かかった原因でしょう。解決が長引いてしまうこういう事件も弁護士にとってはずっと心にひっかかる大変な仕事になってきます。

これも数年間,相続に関係して厳しく争い続けてきた事件についても前年に出た勝訴判決をきっかけにして最終的な合意で解決することができました。相続関係の争いは身内の争いなので話合い解決がとくに望ましいところです。しかし,対立があまり激しいときは,一度,判決を経ないと共通認識の部分が少なすぎて合意できないものです。

一審の敗訴判決を高裁で逆転することができました。これは一審が不当判決なので良かったというべきか何というか微妙なのですが,とにかく正義が守られて良かったです。一審で判決、二審の高裁でも判決ということがそもそも少ないのでレアケースとなります。何年も続いてきたこれまでの精神的な重荷だいぶ解消されました。

とくに心に残ったものをプライバシーに配慮して事実ではなく私の感想として書きました。来年も良い年であることを願っています。

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