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「離婚と子供の問題,養育費等」カテゴリの記事一覧
面会交流の間接強制不履行一回に100万円の支払が認められた例
◇2017年09月28日◇
東京家裁平成28年10月4日決定
この事件では面会交流を拒否した場合に,一回につき100万円という高額な間接強制を認めた点に特徴があります(ただし高裁で減額されました)。
事案
妻は外国人で日本語での意思疎通は不十分でした。夫は日本人で
養育費を払う人が失業した場合の裁判例
◇2017年07月02日◇
東京高裁平成28年1月19日判決
事案
夫と妻は平成24年に離婚し,元夫は元妻に二人の子の養育費として一人6万円(月額)を払ってきました。養育費を決める基となった元夫の平成23年の年収は750万円,元妻は113万円でした。その後,元夫の年収
面会交流の強制と子供の意思
◇2016年11月26日◇
10歳の子が面会交流を拒絶している場合に間接強制ができないとした事例があります(大阪高裁平成24年3月29日決定 判例時報2288号)それを紹介します。事案等は簡略にしています。
事案
夫婦は,長女が7歳,長男5歳のころに,母親が二人の子を連れ
養育費,大学進学費用を認めた例
◇2016年10月30日◇
離婚した後の養育費は通常は子供が未成年である間,つまり子供が20歳になるまで認められます。子供が大学に進学すると途中で成年になるので,成年に達したその後の子供の生活費を親が負担する必要はないはずです。しかし,裁判所は一定の範囲で大学卒業までの学費や
親権者を母親から父親に変更した例
◇2016年09月29日◇
離婚するときに未成年の子がいるときは親権者を決めなければいけません(民法第766条,819条)。一度親権者を決めた後に親権者を変更することも可能です。子供が小さいときは母親が親権者としてとても有利ですが、子供が小さいのに母親から父親へと親権者を変更
面会交流の妨害と不法行為責任
◇2016年07月31日◇
熊本地裁平成27年3月27日判決(判例時報2260号)
この事件はとても複雑な経過をたどっているのですが簡単に説明します。 夫と妻は平成24年10月に別居し,3歳の長男は夫,1歳の二男は妻が引き取って実家で育てていました。別居後すぐに調停が始ま
面接交渉拒否と損害賠償責任
◇2016年05月28日◇
静岡地裁浜松支部平成11年12月21日判決(判例時報1713号)
面接交渉の調停条項
ある夫婦が調停で離婚しましたが、そのときに
「妻(監護親)は夫に対し、子供と2カ月に1回、1回につき2時間ていど面接することを認め、夫からの申し出により、日
面会約束を破った場合の慰謝料
◇2016年04月29日◇
子供との面会を拒否したことについて損害賠償を認めた例1
東京地方裁判所昭和63年10月21日判決
離婚のときに子供との面会を約束してもその約束が守られないことがしばしば起きます。学校行事や風邪を引いたなど子供の側の事情で面会できないのは仕方ない
子供との面会交流を強制する方法(2)
◇2015年09月21日◇
離婚後の父親と子供の面会交流の重要性を認めた
これは平成25年最高裁決定の約一年後に,離婚後の父親と子供との面会交流に関して間接強制を認めた判決です。この高裁決定は,間接強制を認めたという点でも意義ある判決ですが,それだけではなく,離婚後の父親と
子供との面会交流を強制する方法(1)
◇2015年09月01日◇
離婚後,子供と別居する親(非監護親)が子供と面会しようとしても,子供と同居する親(監護親)が拒絶することがあります。非監護親の暴力や犯罪など子供との面会を拒絶する正当な理由がある場合はともかく,嫌がらせのために子供との面会を妨害して会わせない場合も
離婚と養育費
◇2015年01月26日◇
離婚したときに、未成熟の子がいるときは、子供の養育費が問題になります。離婚していなくても、もともと親は子供を養育する義務があります。離婚しても親子関係は変わらないので、やはり親は子供を養育(民法では監護の費用とされています)しなければならないのです
離婚後に親権者が死亡した場合、子供の親権はどうなるでょしうか
◇2015年01月02日◇
たとえば、離婚して母親が子供の単独親権者になったけれども、子供が成人する前にその母親が死亡した場合、子供の親権者は別れた父親になるのでしょうか。別居していても父親も親なのですからそれが自然な気もしますが、法律上は、この様な場合、別れた父親が当然に子
子供を連れ去られてしまった場合どうしたらいいでしょうか
◇2015年01月02日◇
離婚の紛争では、ときどき、別居している親が小さな子供を連れ去ってしまうことが起きます。その理由は子供の親権かどうしても欲しいという親権争いもあれば、子供を連れてくれば配偶者が離婚をあきらめて戻ってくるだろうという身勝手なものまで様々です。子供が連れ
面会交流は絶対に認められるという訳ではありません
◇2015年01月02日◇
離婚でもめて夫婦が別居しているとき、別居親が子供と会うことができないときは、家庭裁判所に子供との面会を求める調停を申し立てることができます。そういう調停のとき家庭裁判所は、会いたいという親の気持ちも大切ですが、子供の福祉(利益)を最優先して、別居し
面会交流を決めるときの別居親側の注意点
◇2015年01月01日◇
離婚に伴って別居生活を送る子供との面会交流を決めるとき、今までは毎日、顔を見ていた子供と一カ月に一回しか会えなくなるのはとても寂しいものですから、どうしても別居親の方では、できるだけ多数回の面会約束をしておきたいという気持ちになるのが普通です。しか
中学生の子供との面会交流
◇2014年12月31日◇
子供が中学生くらいになると、離婚するとしても、離婚後の子供との面会交流についてはあまり大きな問題になることが少なくなります。子供が、離婚についても、面会についても、自分の意思を持つようになるし、面会に同居親が立ち会う必要がなく、別居親と子供だけで面
子供との面会日を変更したいとき
◇2014年12月30日◇
離婚調停や和解したときに、「子供との面会は月に一度、第二日曜日」などと面会の方法を決めたら、いつまでも絶対にそれを守らなければいけないのかというと、そうではありません。たとえば、調停では毎月の第二日曜日を面会の日と決めていても、その日に子供が熱を出
面会交流は実際にどう行われるか
◇2014年12月30日◇
調停での面会交流の決め方
家庭裁判所の調停や離婚裁判での和解で面会交流を決めるときは、通常は、一カ月に一回で、さらに第何日曜日などと、面会交流を行う日を具体的に決めておくことが多いです。日帰りの面会が基本となります。それは面会交流が一番大き
離婚と親権,問題の難しい点,円満解決への道
◇2014年12月29日◇
親権問題の難しいところ
離婚に伴う問題のなかでも親権はもっとも解決が難しい問題の一つです。そもそも、離婚は,離婚するか,しないか,の二者択一の問題なので中間での妥協の余地がなく,夫婦二人の納得を得るのは非常に難しい問題です。これに比べると,離婚す
親権とはどういうものか,親権の内容
◇2014年12月28日◇
親権とはなに
離婚するときに未成年の子がいるときは、離婚後にどちらが親権を行使するかということ、つまり子供の「親権者」に誰がなるかを必ず決めます。普通は離婚するとき位しか「親権」という言葉を聞くことはありませんが、実は、親権というのは本来、離婚と