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別れさせ屋事件判決

投稿日: 2024年1月7日  | カテゴリ: 離婚,その他の問題

大阪地裁平成30年8月29日判決
男女関係を別れさせる「別れさせ屋」というものはネット上では噂として見かけますが裁判例にでてきたものがあります。
男性A(依頼者)が、以前交際していた女性が出会い系サイトで別の男性と知り合い交際しているのを止めさせること(指定女性と対象男性との交際を終了させることに協力すること)をBに依頼しました。依頼された相手Bは某総合探偵社となっているので調査会社のようです。別れさせることの費用は着手金が80万円、報酬金が40万円とされています。
当初の別れさせる工作の内容は、工作員女性を対象男性に近づけて恋愛感情を抱かせて指定女性に別れを告げさせるように仕向けるというものでした。しかし、その後、対象男性が工作員女性と浮気をしている事実を指定女性に暴露することで二人が別れるように仕向けるというものに変更されました。
対象男性と指定女性がいる電車内に、工作員女性とその友人役工作員が乗り込んで声をかけ、その後、降車駅近くの喫茶店で話をし暴露を実行した。指定女性と工作員女性は対象男性と別れると発言しました。工作員女性と指定女性は対象男性度別れたことをするため連絡先を交換しました。
AはBに着手金の一部を払っていましたがその他の報酬金などの支払いを拒否したので、BがAに対して着手金の残金や報酬金の支払いを求めて裁判を起こしました。
それに対してAは、AとBとの間の契約自体が公序良俗に違反して無効であると主張し済の着手金等を返還するように求める反訴を提起しました。公序良俗に反する契約であると契約そのものが無効になるので、契約上お金を払う義務は無くなり、反対にそれまでに払ったお金も返してもらえることになるのです。
金額が小さいので一審は簡易裁判所になり、これは地方裁判所の判決ですが控訴審判決となります。
判決の要旨
地裁判決はこの事例の別れさせ屋の契約は、その方法を考えると公序良俗違反にならないとしました。別れさせ屋の契約が全て有効というのではなくこのケースでの別れさせ屋の契約は、そんなにひどい契約内容ではないので有効であるという事例判断です。
「前記前提事実、上記認定事実によれば、本件契約等の目的達成のために想定されていた方法は、人倫に反し関係者らの人格、尊厳を傷つける方法や、関係者の意思に反してでも接触を図るような方法であったとは認められず、また、実際に実行された方法も、工作員女性が対象男性と食事をするなどというものであったというのである。これらの事情に照らせば、本件契約等においては、関係者らの自由な意思決定の範囲で行うことが想定されていたといえるのであって、契約締結時の状況に照らしても、本件契約等が公序良俗に反するとまではいえない。」
解説
別れさせ屋というのはネットには良く出てきますが噂にとどまるものでした。利用した人が周りに話すことはないでしょうし、別れさせ屋の方もグレーな部分があるので積極的には宣伝しずらい部分があるのでしょう、あまり公になることはありませんでした。しかし、公刊された本に裁判例として紹介されました。
これは事例判決なので他の全ての別れさせ屋が合法であるということではありません。たとえば肉体関係を作って別れさせるとか、暴力や脅迫で別れさせるなどの方法になると公序良俗違反になる可能性は高いと思います。
別れさせ屋を利用する人は少ないでしょうし、それが公然と法律問題になることも少ないでしょうが本に紹介された例として紹介しておきます。


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